沖縄県でおきた在日米軍のオスプレイ不時着事故を報じる日本テレビ『ウェイクアップぷらす』。メイン司会者は辛坊治郎で、サブがいつのまにかフリーに転身していた元日テレ社員 森麻季。その森麻季は状況をこう紹介します。
「不時着しようとして大破」
アナウンサーは「原稿」を読み上げるので、原稿を書いたディレクター、つまりは番組の「意図」がここに現れます。米軍の発表と、それを受けた日本政府の見解はこうです。
「不時着して大破」
不時着は成功しているのです。その結果、機体が大破したに過ぎません。
ところが「○○しようとして」とは未完であり、結果が「大破」ですから想像するのは悲惨な結末。マスコミによる「印象操作」の一例です。
アナウンサーが勝手に? あり得ません。VTRと連動した内容ということは「台本」に書かれているということ。フリートークをしているかの情報番組にも台本があるのです。本番前の打ち合わせで、A氏は批判の方向で、B氏はそれをフォローし、C氏が別角度からの意見でお茶を濁す、といった方向性どころか、話す内容まで指示されます。
沖縄県副知事の抗議に応対した米軍のニコルソン中将が、オスプレイパイロットの勇気を称えた発言に「俺たちが守ってやっているんだという上から目線を感じる(要旨)」とドヤ顔で述べる辛坊治郎の発言も番組の方向性の表れでしょう。
無謀とも言える太平洋ヨット横断で遭難し、海自に助けられたことを忘れているのでしょうか。それとも軍隊とレスキュー隊を錯覚しているのでしょうか。智慧物の辛坊氏ならば、韜晦しているとみるべきです。
軍人さんが「俺たちが守っている」と意識を持つのは当たり前。むしろこれがなければただの「殺し屋」、あるいはミリタリーオタクです。
憲法9条を持っている我が国に向け北朝鮮はミサイルを飛ばし、中国は大艦隊で領海を侵犯し、領空まで犯します。そして韓国に竹島が奪われたときも憲法9条では防げませんでしたし、いまだに北方領土は帰ってくる気配するありません。
国を守るのは軍隊。これ、世界の常識。
そして軍人さんにとって、命令の次に大切なことは己の身を守ること。だから、機体が制御不能に陥るなり、身の危険が迫っているなら、機体を捨ててパラシュートで脱出するもの。その結果の被害について、パイロットが責任を問われることはありません。今回のオスプレイ事故では、市街地の被害を回避する行動は確認されており、それをニコルソン中将は褒めたのです。
それでも言うのでしょう。そもそも軍隊がなければ。うんそれはないよ。だって在日米軍がなくなれば自衛隊を配備するしかなく、それもダメだったとしたならば、すぐに中国の人民解放軍がやってくるからね。