大阪市立茨田(まった)北中学校の寺井寿男校長が「女性に大切なのは子供を2人以上産むこと」と講話が炎上状態に。ただ、発言の全文を読めば、それほど珍妙なものでもなく、単純化していますが、女性が2人以上出産しなければ人口が維持できないという話しであり、同時に、女性の新しいキャリアプランについても提言し、男子にも子育て参加を呼びかけています。
問われているのは不倫したタレントのコメントではなく、教育現場のもので、そこでは「全文」からの読解が求められるはず。そうでなければ、教科書の一部を抜粋し、
「そのとき、太郎君はどう思いましたか」
という問いの解答例は無限になってしまいます。前段や後段、主旨を汲み取る訓練も教育現場に求められるものでしょう。とはいえ、批判したい人はすれば良いとも考えます。
寺井校長は、子供を産めない人に対しては「里親」という方法を提示しています。我が家は子供に恵まれていませんが、この手の発言にのけ者扱いにされたとか、欠陥人間と罵倒されたなどと思うほど狭量ではありません。
仕方がないじゃん。恵まれなかったのだから。それも人生です。
なお、古代ローマでも子供の有無が、ステータスとして問われることもあり、繁栄した国家と少子化は常にセットでもあります。ま、なんつうのか我が家はトレンド? 冗談ですが。
はてさて、視聴率の低迷しか話題にならない「フジテレビ」。とりわけ復調の気配すら見えない「グッディ」。月曜日から金曜日まで、午前2時から4時頃までのワイドショー。本日のトップニュースはこれでした。
冒頭からアンカーの安藤優子氏は切れまくり。怒りが滲み出るコメントで糾弾します。
特に噛みついたのが
“子育てのあと大学で学び、医師や弁護士、学校の先生、看護師などの専門職に就けばよいのです。子育ては、それほど価値のあることなのです。”
の箇所。キャリアを否定されている、どうしてキャリアを限定されなければならないのかなど、執拗に毒づきます。
お追従を芸風とするサバンナ高橋は尻馬に乗り、AKB48の恋愛スキャンダルに苦言を呈するなど、すっかりコメンテーター屋となった尾木直樹氏も批判します。怒りが収まらぬ安藤は、三田友梨佳フジテレビ社員の「キャリアは大切」的な言葉を引き告ぎ吐き捨てます。
寺井校長の言葉にキャリア否定などありません。あくまで比較において、女性しかできない子を産むことに重点を置いているにすぎません。
どうみてもオーバーヒート。ネットで調べる限りでは、安藤優子氏に子供はいないようです。繰り返しになりますがそれも人生。選んだ人生に誇りがあるのなら、誰が何を言おうが気にする必要なく、子供のいない自分を例示し、寺井校長の教えとは別の人生を提示することだってできる、その立場に安藤はあります。
ところが、人格攻撃すら厭いません。論理的に見れば、見るところもある講話ながら、そこに触れたのは役者の高橋克実氏だけで、他のキャストは触れずに、ましてや「子供を産む」という点にスポットを当てるのでなく、安藤は執拗に「キャリア」に噛みつきます。
不安なんでしょうかね。自分のキャリアに。しかし、私憤を公憤にすり替えての攻撃は電波を持っている側の暴力です。一端、CMを挟んだ後、トーンダウンしたのは苦情が殺到したからでしょうか。それでも口をとがらせ攻撃を続けていましたが。
週刊誌情報のうろ覚えですが、彼女の二度の結婚は略奪婚。そういう生き方もありますが、女子中学生に寺井校長と、安藤優子氏の生き様のどちらを教えたいかといえば、私は迷わず前者です。