SMAP解散はぴったり1年前に予言されていた

 「SMAP解散」のニュース。4時台に目覚めてからテレビをつけていると、同じ芸能ニュースを5〜6回見るのですが、気がついたのが7時になってからとは初めての経験です。見落としていたのかもしれませんが、ビッグニュースのわりに扱いが小さいのは、ジャニーズ事務所に遠慮してのことでしょうか。

 日刊スポーツの1面スクープですが、情報量は以下の通り。

《半年前からメンバーで話し合い、木村拓哉ジャニーズ事務所に残り、他の4人は退社。育ての親のマネージャーはすでに退社》

 これだけでは時間がもたない・・・とは、日頃、わずかな噂をほじくり返し、大風呂敷に広げるテレビにおいてはありえない話し。

 というよりも、ほぼ1年前の「週刊文春(2015年1月29日号)」にしっかりと伏線が書かれているからです。題して

《ジャニーズ女帝 怒りの独白5時間》

 10ページのぶち抜き企画。

 女帝とはジャニーズ事務所の副社長 メリー喜多川氏。いわゆる「ジャニーさん」の姉で、ジャニーズ事務所を姉弟二人三脚で切り盛りしてきました。

 文春があるネタの確認のために送付した質問状が、女帝の逆鱗に触れ、弁護士を通じて取材に応じると返事がアリ、5時間にも及ぶロングインタビューが実現します。その大半は、文春への抗議と叱責だったとのことですが。

 記事を要約するなら、見だしの列挙が適切でしょう。

《本誌記者の面前でSMAPマネージャーを一喝》
《「次期社長は娘のジュリー。対立するならSMAPを連れて今日から出ていってもらう!》

 そしてリードレベルの見だしに驚きます。

《1月13日、東京・乃木坂のジャニーズ事務所。メリー氏は30年ぶりにインタビューに応じた。娘・藤島ジュリー景子氏とSMAPの育ての親、飯島三智氏の“後継争い”について聞くと、
「失礼な。私に刃を向けているのと同じ。飯島を呼んで!》

 なんと、メリー氏への取材からぴったり1年後の今日。日刊スポーツが「スクープ」したとは偶然も過ぎます。たしか日刊スポーツは『Saturdayジャニーズ』を発刊するなどジャニーズ事務所は親しいはず。つまりは「リーク」です。

 記事に戻れば、文春記者が、メリー氏の娘のジュリー氏と、SMAPを育てた飯島三智氏の派閥争いの噂を訊ねると

《ジュリー以外に(誰かが)派閥を作っているという話しは耳に入っていません。もし、うちの事務所に派閥があるなら、それは私の管理不足です。事実なら許せないことですし、あなたがにそう思わせたとしたら、飯島を注意します。今日(飯島氏を)辞めさせますよ》

 と答えたところで、その場にいなかった飯島三智氏を呼びつけ真偽を質します。

 呼ばれたところで答えようのない飯島氏。しかし、メリー氏の発言を見る限り、亀裂は決定的で、解散は不可避だったのではないかとはこの部分。

《だってSMAPは踊れじゃないじゃないですか。あなた、タレント見ていて踊りの違いってわからないんですか?(略)(SMAPは)踊れる子たちから見れば、踊れません》

 SMAPはダンスだけのグループではなければ、歌唱がいまひとつなのは中居正広に代表されますが、それでも所属事務所の社長から40がらみのオッさんにもなって「踊れない」と、それを承諾することを育てたマネージャーからしても板挟み。

 一方、メリー氏のお気に入りは「嵐」とされジュリー派とはネット情報。それほどジャニーズに詳しいわけではありませんが、「たのきん」の流れからザックリと見てきたものとしては、SMAPと嵐の取り扱いは異なると感じていました。

 不遇(売れない)を経験し、バラエティに活路を見いだし、その後のジャニーズにバラエティ路線という新しいルートを開拓したSMAPと、デビューがハワイでスポーツイベントのタイアップ曲など華々しい舞台が用意された嵐。

 SMAP以前にもジャニーズとバラエティは親しいものがありましたが、あくまで「お客さん」というか「王子様」的な役割だったのに対して、着ぐるみも日常的な「汚れ」まで常態化したのはSMAPが、アイドル史上においても初めてだったのではないでしょうか。

 どちらのファンでもありませんが、こうした経緯の末に

「踊れない、辞めて貰う」

 となれば。

 もう、いっかな。と思う気持ちに同情します。

 つまり、叩き上げの苦労人同志と、世襲のお姫様とそのお気に入りの対立。こりゃあ苦労人に勝ち目はありません。

 文春記事をもとにした推測に過ぎませんが、会社員の意地と悲哀を辞めていくと報じられた4人のSMAPに重ねてしまいます。

 残る一人は・・・ザ、芸能人なんでしょうね。寄らば大樹。それもひとつの生き方です。

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