「豚組なう」で怒られる? クチコミを舞台裏からみるマーケティング

 本稿はクチコミマーケティングを考える上での基本を、別の角度
からみたものですが、立体的に見るには別角度も必要で、それを
綴ったのですが、当該箇所は「ボツ」になりました。

たしかに字数の関係で「要約」になったことで、読者が混乱する
ことを避けるならボツという選択肢もアリでしょう。と、快諾した
のですが、マーケティングの世界にはこういう手段もあり、
もっとはっきりいえば

「ネットも同じ」

なのです。そして混乱を覚悟の上で書いた理由はひとつ。

「本当のことは誰も言わない」

これも既存メディアと一緒。いみじくも本稿に採用された
「ひろゆき」氏が露呈したのはその氷山の一角で、例えばバイラル
マーケティングやツイッター礼賛本でも、肝心のレコメンデーション
の裏側を語る人はいません。しかし、それこそが、もっとも効果的な
着火剤となるのです。

というわけで、こちらに掲載。本文と併せてどうぞ♪

■みんな「お友達」の世界

同様の規制はEUや英国でも施行されていますが日本で議論が活発
にならないのは、私の見立てではみっつの理由があります。

「事件や事故が発生するまで問題は存在しない」という日本社会の
「問題意識」がひとつ、次に選挙が終われば「ネット選挙」の是非す
ら口にしない政治家のネットへの無関心。そして我が国を優しく包む
「馴れ合い体質」です。

すべてのメディアでの「レコメンデーション」に利害関係を明示
すると既存メディアは大打撃を被ります。映画の封切り日、イベント
の開催日、著書の発売日が近づくと、「タレント(利益該当者)」が
こぞってメディアジャックをしますが、そのすべてに「宣伝のための
出演です」とテロップをいれては、視聴者は興ざめするでしょう。

雑誌の特集記事に、新聞の座談会も「タイアップ」は日常です。
そして「広告依存型」のネットメディアも他人事ではありません。
SNSやミニブログで行われる「連動企画」がノーギャラでは採算が
とれません。そう、みんな仲良くやっているのです。それをわざわざ
規制しようと声を上げれば「空気が読めない」とパージされてしまいます。

※注釈:一般的に「番宣番組」のギャラは破格であったり、すでに
出演料に含まれていたりすることが多く、番組としては「豪華ゲスト」
を「格安」で使えるという利害関係が成立しています。

これを「利益供与」と見なすかは、判断が分かれるところですが
「CM放送料」で換算すれば莫大な利益に相当するといわれています。

■心得其の187
「「豚組なう」で怒られる? クチコミを舞台裏からみるマーケティング」
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/10/06/8954

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