事件は再発します。より過激に

ネットは道具です。
電話や郵便、テレビに雑誌、拡声器にスピーカーなどに並びます。

だから単純な害悪論は言下に否定しますが、こと事件が起こると
取りざたされます。そこで指摘を。

「いい人になっちゃう」

10年以上前だったと記憶していますが、武田鉄矢さんの発言です。

地方のスナックに行き、可愛いお姉ちゃん(ホステス)がいて
ちょっと羽目を外そうかなぁとたくらんでも

「金八先生見てたんですぅ」

と言われると何もできなくなり、廻りが「金八先生」という色眼鏡
で見るモンだからいい人にならざろうえないといいます。

先日、クイズ番組でヤンキー系お馬鹿タレントという位置付けから
ブレイクした木下優樹菜さんが涙ぐみました。司会の島田紳助さんが
つっこみます。

「おまえ、そんなキャラちゃうかったやろ」

間違えた回答に以前なら開き直ったり、おちゃらけていたことへの
指摘です。すると、

「みんないい人ばかりで」

と、ちぐはぐな答えですが、ブレイク以降、周囲が暖かくなった
のか気がついたのか、想像するに両方だろうと思いますが、それに
より回答できない自分への悔し涙だったのです。

人は環境が作ります。

与えられる環境。
与えられた環境。
自ら望んだ環境。
自らが得た環境。

親は選べません。親も子を選べません。
私は両者はイーブンだと考えます。

親は選べませんが、彼らがいなければ自分が存在していないわけで
この「借り」はかなり大きいと考えますし、それでも嫌ならば、
親と袂を分かつことは現代日本では不可能ではありません。

少なくとも大人になれば。ネグレクトなどは棚上げしております。

この環境というのはある程度の年齢ともなれば自分が作り出すもの
で、その割合は次第に大きくなっていきます。小学生よりは中学生、
高校、大学、社会人と。

職業柄、商売の相談を受けます。お客さんへの不満をクチにする
人にはこう答えます。

「客は自分の鏡」

自分の姿勢が客に伝わります。それが不満となっています。
詳しくはムトウマーケティングサポートさんの記事をご覧いただ
ければ。

■安売りに群がる貧乏人。クレーマーも貧乏人。
http://blog.mutow-ms.jp/ec/howto/post-300.html

普通の人間関係ではこうです。

「自分の発した言葉が返ってくる」

いつも人を褒めている人とけなしている人、どちらのそばに寄り
たいと思うでしょうか。自分の話ばかりする人、聞き上手な人、
嘘つきと正直者。発信したものが響き渡り耳に届き、目に映ります。

ここでネットの登場です。

匿名掲示板にて軽い気持ちで「悪人」を演じます。
演じるとは嘘をつくこと。嘘は次第に過激になります。
気がつくと「極悪非道」に成長しています。

オオタスセリさんの「ストーカーと呼ばないで」の一節です。

「現実との区別がつかなくなっただけ」

自分の嘘に縛られ、境界を越えます。
その時、殴られた痛みを知らないものほど過激です。

人の気持ちを理解する訓練を積んでおらず、自分の都合だ
けを最優先とするものがストーカーになるように。

ネットを仮の世界とどこか軽く考えている以上、事件は
再発します。より過激に。

識者や既得権益を手にしているエスタブリッシュメントは
恵まれた環境や充分な知識をもとに善悪を判断します。それは
普通のことです。

恵まれない環境、足りない知識。
彼らにとってはネットはリアルな人格形成の場所となりました。
これもまた彼らにとっては普通のことです。

再発防止はこの温度差を知るところからと考えます。

「あんな子供と付き合うと不良になっちゃうわよ」

昭和世代向けに「意訳」してみました。
友達って選ばれませんでした? もっともそれを無視して
遊びましたが、「親バレ」のリスクを背負って。

いっそのことどうでしょう?

「掲示板なってやっている●●になっちゃうわよ」

こんな暴論を小学生ぐらいからたたき込むというのは。
現実との境界線があいまいなウチに線引きするのは親や
地域という「環境」の仕事です。

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