戦争のメリットを語らない「おバカ左翼ども。」

 究極の経済対策は、戦争だとする説があります。
 一面の真実ではありますが、一種の皮肉と理解すべきでしょう。

 「富」というものは、エネルギー保存の法則よろしく、一方が富めば他方が貧するもので、例えばそれが戦争ではなく、世界最大級の油田や金鉱脈の発見であっても、需給バランスが崩れることで、その価値が下落するように、戦争とは一種の在庫一掃の閉店セールであり、短期的に「特需」に見舞われることはあっても、長期化すれば、全体として疲弊します。

 戦争と平和が繰り返される理由といっても良いでしょう。

 マッチポンプのようですが、つまり戦争にも一定のメリットがあるとも言えます。トマ・ピケティによりクローズアップされた

「格差の拡大」

 を、戦争は一定程度抑制します。国家のお金がなくなれば、国家の存続のためにお金持ちから搾り取るからです。また、技術進歩も戦争がもたらすメリットのひとつです。さらにかつてなら領土や植民地を得ることもできました。

 だからと戦争を首肯しませんが、デメリットだけなら人類はとうの昔に滅んでいるということです。

 これをバランスと呼ぶか因果と呼ぶか。いずれにせよ、片方からの見方だけでは、論理破綻が起こります。メリットとデメリットを鑑みて、どちらを選択するべきかを考えるべきだとは、本来的に大人なら身につけていなければならない常識ですが。

 安保法制、すなわち「平和安全法制整備法」が成立した今も、これを「戦争法」と叫ぶものらはともかく、マスコミは隙を見つけては攻撃を続けます。

 例えば開催が見送られている「臨時国会」についても、安保法制を刺激したくないからとTBS「ひるおび」は伝えます。そこでは、まるで国会前のデモが社会を動かしているかのようにコメンテーターは語っていました。

 デモが社会を動かすなら、社会は混乱の極みに達します。より大きなデモを起こした意見が採用されるのですから、最後に勝つのはニート・・・というより、生活保護費の不正受給者でしょう。

「俺たちは働きたくないだけだ! そして良い暮らしを与えるのは政治の責任だ! それをしない安倍は独裁者だ! 俺たちに贅沢を与えよ!」

 とデモを繰り広げ、それが認められるなら、バカバカしくて、働くものなどいなくなります。国会にいる職員でさえ、デモに参加することでしょう。というか、国会その他の公務員が、自らの権利拡大にデモを開くのが先でしょうか。

 いずれにせよ「デモ」の礼賛は、現実の国民感覚にそぐわず、彼らが礼賛しているのは、かつての学生運動への憧憬に過ぎません。日本のマスコミは左翼くずれが吐き捨てたいほど溢れています。

 平和安全法が成立してから1ヶ月。さて、日本は戦争に突き進んでいるでしょうか。これが現実です。

 それでも今なお、安倍首相が戦争をやりたがっている、戦争を始めると「おバカ左翼ども」は叫びます。

 インテリジェンスを持たないまま、左派の言語だけを用いる著名人らを「バカ左翼」と呼んでいましたが、判断能力の劣化によってと思われる主張の幼さから「お」をつけることにしました。「おバカタレント」と同じ用法です。

 それでもそれぞれ単体ならば、わずかながらも正常な判断能力と、かすかとはいえ自省という謙虚さが、Twitterなどでは確認できるのですが、つるむことで思想強化が繰り返えされるのか、遠いところに言ってしまうことから、「ども」をつけて「おバカ左翼ども。」に変更します。最後の「。」は、馬鹿馬鹿しさの演出です。

 軍需産業を儲けさせるために米国は戦争をする、とおバカ左翼ども。が主張することがあり、これについては一定の説得力がありますが、それを続けた結果、共和党は支持を失い、オバマ政権が生まれ、そのオバマの腰抜け外交により、米国が失った信用と権威がIS(イスラム国)を生み出した面がありながらも、なにより米国の国庫は空っぽで、戦争をしたくてもするお金がなくなってしまっています。軍需産業は儲けたとしても、米国という国の富は減少しているということです。

 その経済合理性から考えれば、いまの日本に戦争をするメリットはありません。仮想敵国第1位であろう中国(支那)と事を構えたとして、日本が得るものがないからです。

 尖閣諸島を守ることは防衛。小笠原諸島のサンゴを守ることは、自然保護であり資源の強奪を防ぐ防犯。日本を貶める宣伝戦に対抗するのは国益のためであり名誉のため。

 集団的自衛権の行使にしても、日本近海、周辺にいる米軍のサポートは国防に属するものです。いずれも戦争ではありません。

 仮におバカ左翼ども。が主張するように、自衛隊を米軍の都合で地球の裏側までハケンしたとして、その分、手薄になった日本を守るのは誰でしょうか。地球の裏側まででかけていくメリットがないどころか、リスクというデメリットが増大するのです。

 また、国防が留守にならない程度の派遣をしたとして、そんな小規模な部隊で制圧戦を展開するとは考えにくく、後方に控えての雑用係が関の山でしょう。ベトナム戦争に馳せ参じた韓国軍は8年間で32万人の兵士を送り込んでいます。

 実際の戦場では

「ここは俺たちに任せな!」

 と突然現れた同盟国軍の一部隊が、ヒーローのように活躍することなどできません。そう信じているならアニメの見過ぎか、ラノベの読み過ぎです。

 なにより戦争は通り魔による犯罪行為ではなく、外交の延長上にあり、日本以外のすべての国における外交とは、国益の実現のために行われるものです。

 だから「メリット」がなければ戦争などしません。あるいは「自衛」のためか。

 イラクへの米国の派兵を、侵略戦争と断じ、目的は石油支配だと主張する人がいます。その主張を丸飲みはできませんが、おバカ左翼どもにも多く確認されている主張で、ならば連中がメリットにより国が動くことを理解しているということ。

 ならば我が身に起こっていることも理解できるはず・・・ですが、できないから「おバカ」とつけるのです。

 日本という我が身への脅威とは、もちろん中国です。

 中国が尖閣諸島、東シナ海に関心を持ったのは、海底ガス田というメリットが確認されてからで、すでにこの利益はガス田「白樺(中国名 春暁)」よりの採掘で実現しています。日本はすでに侵略されているのです。

 それとも米国は侵略戦争をするが、中国はしないと主張するのでしょうか。チベットやウイグルを挙げるまでもなく、現状認識能力に致命的な欠陥があると断じるのは、繰り返しになりますが、既に東シナ海で中国は日本に対して侵略をしているからです。

 さらに、中国はある日、気がつきました。
 沖縄を支配下に置けば、太平洋への玄関になることを。

 中華思想とは、中国こそが世界の中心で、周辺の蛮族どもは制圧されるべき、卑しき禽獣であり、ウイグルやチベットもこの論理で侵略し掠奪し、南シナ海をほぼ手中に納め、次なるターゲットが東シナ海であり沖縄です。次の段階では日本列島そのものもターゲットに入っています。

 中国の危機をいたずらに煽ってはいけない。

 こんなことを言う連中は、中国の危機を直視しないくせに、なぜか原子力発電については、いたずらに危機感を煽ります。

 レッテル貼りは好みではありませんが、それが「おバカ左翼ども。」に見事に重なるので、そう指摘するしかありません。あまりにもバランスを欠いています。

 原発事故による住民被害は、千年に一度の自然災害を引き金としましたが、中国と中国を支配した民族国家による周辺国の侵略は、この千年間で数えきることは困難なほど、繰り返されています。

 ならばどちらが危険でしょうか。原発事故は、事故の程度により異なりますが、例えば福島原発の事故が、最悪のケースに至ったならば、東日本は壊滅状態となる可能性もありました。

 しかし、西日本は残ります。北海道も残るかもしれません。

 一方で中国、支那による侵略戦争を甘受したなら、たとえば漫画家の「やくみつる」のように、日本のために戦うぐらいなら、侵略を受け入れたとしたなら、日本という国、そのものが消滅してしまいます。

 国家がなくなるという制度上の話しではなく、日本民族を「浄化」の名目で根絶やしにするということです。

 侵略の過程で行われる大虐殺はもちろん、例えば中国共産党に忠誠を誓う上海市民を東京に住まわせ、旧都民をウイグルに強制移住させ穴掘りを強います。

 東京がもっていたインフラなどの資産は、中国共産党の懐にいれ、強制的とはいえ移住してきた旧都民と、ウイグル人は利害が対立するので、憎しみあわせることは容易く、両者の見方のふりして中共が支配することに成功するでしょう。失敗すればまとめて殺戮すれば良いだけです。

 このように住民の強制移住や強制移転により、文化と血統、宗教までも、入れ替えてしまう政策はウイグルやチベットで、現在進行形で行われていることです。

 日韓併合どころか、欧米によるアジア植民地からの搾取、アフリカの蹂躙どころの残虐さではなく、なにより現在進行形で行われています。

 対中国における「最悪」とは、ここまで想定しなければならないものです。無論「最善」は「良き隣人」。可能性は低くても全否定すれば、そこで思考停止してしまいます。わずかな可能性の排除も原理主義=おバカ化するので危険です。

 原子力発電を警戒し、注意を払うように中国に接し、同時に北朝鮮やロシア、果ては、韓国は当然ながら、米国の動向は常に監視するのが普通の国の感覚です。なお、台湾だけは友だちでいてくれるような気がするのは、気のせいでしょうか。馬政権ももうすぐなくなりますし。もちろん、甘い見通しですが。

 ウィキリークスやエドワード・スノーデンが暴露したように、米国は日本を始め同盟国ですら盗聴しているのは、産業スパイの為だけではなく、第一の目的は国防です。

 そして盗聴されたと怒って見せた、メルケルのドイツだって同じ疑惑が持ち上がっており、それは公言しないだけで、世界のどこの国でもやっていることです。

 これもまたバランスの話しです。どこまで信用できるのかと。
 それを確認するための盗聴、スパイ活動でもあります。

 危機感を持つことは大切なことです。親しき仲にも礼儀ありというか、無条件に心の底から他国を信頼することなどできはしません。

 安易に「戦争」を叫ぶ、おバカ左翼ども。の主張に「メリット」という概念はありません。

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