ベネッセのCMソングの違和感はAKB48が教えてくれた教訓

 公共の電波がAKB48のプロモーションに使われていた時期があります。公共性の視点で見れば、首をかしげるのですが、民放の「CM」とその出演です。同じ曲、同じメンバー(は、売れっ子を中心とするので仕方がありませんが)が、彼女らの楽曲よろしく「ヘビーローテーション」で流されていました。

 人気ものに頼みのCMプランナーのせいか、広告代理店と芸能事務所の思惑かは分かりませんが、法令には何ひとつ違反していない見事な手法です。ただし、彼女らの楽曲を聴いても、商品もサービスも企業名を思い出すのも難しいのが、あれらのCMの特徴です。

 『フォルテッシモ』のカップヌードル、広瀬香美のアルペン、きゃりーぱみゅぱみゅは曲そのものがCMソング状態ですが、いわば「Win=Win」の関係です。テレビ画面を見ていなくても、曲を耳にしただけで、どこのCMが流れているか認識します。

 ところが最近、違和感を覚えたのが「ベネッセ」のCMです。コンビニで買えるを売り物とする、新しいネット系教育サービス「BenePa(ベネパ)」や、「伸びない子はいない」篇らのCMが流れると、少しだけ懐かしい感じがし、CMが流れ終わると抱える違和感の正体は、バックに流れるCMソングです。

 ピアノの旋律ではじまり、静かにドラムが入ってきて、歌が始まります。これ、ザ・ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones) の『She’s A Rainbow』。

 そして「Think different」のキャッチコピーで宣伝していた時代のApple、とりわけ5色の「iMac」のCMが印象的です。

 で両者に共通するのは、社長は原田永幸氏。マック(ドナルド)へ移籍する前の原田永幸氏は「マック(マッキントッシュの略称)」を販売するアップルジャパンの社長だったのです。そこから2つの選曲理由が浮かんできます。

 つまり、原田永幸氏が「俺のテーマ曲」と推している可能性があるということ。奥様はシンガーソングライターの谷村有美さんで、ご自身も「ドラム」を趣味としています。ローリングストーンズへ思い入れがあっても不思議ではありません。

 もうひとつは「便乗商法」、あるいは「タイアップ商法」。CMに登場するタブレットは、専用機を除けば「iPad」です。つまり、かつてのクールなAppleのイメージを利用しようとしているのではないかと。

 子供がいない我が家では、参考にならないかも知れませんが、違和感と不快感は親和性が高く、あまりにも記憶に残るCMソングの再利用は、CMの中身そのものの印象を消滅させてしまうことはAKB48が教えてくれたプロモーションにおける教訓です。

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