陸軍大将 今村均

 この季節だからこそ読んで欲しいと願います。

本の帯にこうあります。

「戦犯の罪を課せられた部下達を思い、
巣鴨拘置所からマヌス島に赴いた64歳の将軍」

終戦後、戦争裁判で収監されるも、彼の地に残した部下と同じく
歩むために南国の収容所に申し出た陸軍軍人の話です。そして
彼はインドネシアの「スカルノ」と親交があり、というより敬愛され
ていた日本人です。もちろん、当時の呼称を用いるなら大日本帝国
軍人。

戦後教育では信じられないような「人間的交流」があります。

この今村将軍は軍人志望ではありませんでした。
しかし、彼の父が亡くなり進学に際し、篤志家の援助を受けようと
したとき、母が言います。

「他人のお情けで学問を続けることは、その方に使えてしまうことに
なります」

・・・教育格差が叫ばれる昨今、考えさせられる言葉です。
そしてご母堂は、このあと日露戦争という国難に際して、一人も
軍人さんをださないのはお国に申し訳がないと軍隊にはいることを
すすめるのです。

ここに明治の「公」をみます。

戦時中の話ですが、ドンパチはあまりでてきません。それより
収容所でも戦勝国にひるまず正しいことは正しいと申し入れる
その人間性、また日本進駐時に「スキヤキ」の虜になったという
敵兵と「ネギ」を交換する様子などは上質のコメディのような
やり取りに暖かな気持ちになります。

平和が一番。そりゃ当然でしょうが、こんな日本人がいたこと
葬り去るほど平和は完璧ではありません。

■陸軍大将 今村均
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