月刊Hanada 2016年9月号「中国は本気だ!」

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 今号から表紙のレイアウトが若干変わりました。並べて見れば間違い探しのようですが、パッと見た目の印象が変わっているので、うっかり「WiLL」とお間違いなきよう(笑)。

 先の選挙で参院議員に当選した青山繁晴さん、もとい議員の連載は「本誌独占」。

 週刊文春の調子に乗った取材姿勢を紹介。結論ありきの、キメうちは週刊誌の常套手段とはいえ、最近の文春の紙面は、増長の匂いすら漂います。

 先週の鳥越俊太郎の醜聞も同じ。隠し球があり、あえて重要な情報を隠している可能性もありますが、2002年の事件で、しかも女性側の発言は本人ではなく、その場にいなかった彼氏(後に結婚)による証言。

 聞きかじりをもとに事実と断じる構図は、朝日新聞や国内の反日活動か、そして韓国の任意団体による「慰安婦報道」と同じです。

 また、ハンカチ王子 斎藤佑樹の利益供与について報じた第一弾はともかく、第二弾の車庫飛ばしも無理筋。スクープ連発で

「下々よ、文春砲に平伏せ」

 と言わんばかりの傲慢さ。

 なお、青山繁晴議員の記事には、同じく元共同通信記者という肩書きの青木理氏も登場し、青木の言葉をそっくりそのままお返ししているのは痛快です。「青木、オマエなんてしらねーよ(意訳)」と。

 すべての日本人必読が山岡鉄秀氏の『朝日新聞の背信』。

 山岡鉄秀氏はオーストラリアで、中韓反日団体による慰安婦像設置計画を知り、現地日系人による「AJCN(Australia-Japan Community Network)」を立ち上げ、その阻止に成功します。

■Australia-Japan Community Network
http://jcnsydney.blogspot.jp/

 ただし、活動は執拗でいまだ止まる気配どころか、さらに攻勢を強める動きがあるなか、山岡氏は素朴な疑問と結論を発見します。

 疑問とは「慰安婦の少女像はどうしてあんなに幼いのか」というもの。

 日本のアニメ界隈と秋葉原をみるに、ロリコンの多い国とは偏見ながらも、同時に神様のタブーを持たない日本人の性は大らかで、熟女から衆道と幅広いもの。

 ましてや一般的な価値観では、相応に成熟した女性を好むモノで、男性誌に踊るグラビアで「乳」や「尻」が強調されているのがその証拠です。

 一万歩譲って「慰安婦」を嘆くことを理解したとしても、なぜに少女なのかという疑問が残ります。

 山岡氏は犯人を見つけます。朝日新聞です。それも英語版。日本語の誤報は訂正しても、かつて英語で発信した「慰安婦」はそのまま放置しており、そこに「少女像」の謎を解くカギがあったのです。

 詳しくは本誌にあたっていただくとして、さわりだけ触れておきます。

“韓国生まれの日本人教師が、十一、十二歳の六人の少女を挺身隊として軍需工場に送り出した。敗戦時に五人の帰国を確認したが、一人が見つからず贖罪意識を持ち続けていた。しかし、後に発見された少女は5人の子持ちなっていました”

 というハッピーエンドに加えて添えられた

“「挺身隊の年長の人は従軍慰安婦に送られた」と挺対協の尹代表に言われた”

 という読者からの手紙が、韓国紙に転電された際に、まったく別のストーリーにはめ込まれ、それを朝日新聞が引用し、さらに拡大再生産されていく過程は、まさに慰安婦問題の構造です。

 挺対協とは北朝鮮との繋がりがあると韓国が監視対象としている団体で、ことある毎に日本への謝罪をもとめ、毎週水曜日に韓国の日本大使館前での抗議活動を主催しています。

 慰安婦の話はそこの会長の談話のみ。証拠はどこにも添えられていなければ、朝日新聞は検証するしていません。むしろ、原文を知りながら、その後も韓国が創造するストーリーを積極的に紹介することで、援護射撃していきます。

 徹底的に日本を貶めるために活動しているようです。

 総力特集「中国は本気だ」より、中西輝政先生の

『永遠なのは「国益」だけだ』

 に目からウロコ。英国のEU離脱とはグローバル社会からの独立であり、つまりは対米従属からの脱却。そして中国、ロシアという準超大国連合が手を組めば、EU離脱のダメージはたかが知れる。

 関税障壁が取り沙汰されるが、為替のほうが貿易に直接的に影響し、ポンド安が進めば英国経済は復活する、という見立。TPP、移民受け入れに積極的なリベラル安倍ちゃんに読ませてあげたい。

 佐藤優氏の連載では、さりげなく「日本人はイスラムの敵」とプロパガンダ。完全に工作員の文章ながら、日本の論壇では大活躍。彼の読み筋って結構間違っているのは、私が彼以上の見識を持つからでは無く結果論から。で、よく読むと想像や妄想が多いんだよね。

 ダッカの襲撃事件についてのくだりですが、現地からの報道では、現場のすぐちかくに日本料理店があって、仮に日本人が狙われていたのであれば、そこを襲うはず。現地における外国人、非イスラム教徒への無差別殺人をもって、日本人をイスラムの敵と認定しては要らぬ憎悪を生み出します。

 彼は自称、熱心なキリスト教徒。イスラムへの憎悪を駆り立てることで自らの信仰の正しさを証明する・・・とは、穿ちすぎでしょうかね。

 端的にいえばド左翼の永六輔氏も追悼する懐の深さが「Hanada」の魅力でもありますが、もうひとつの重要な点が、読み物としての読者に視点を与えてくれる企画を絶やさないこと。

 今回から始まった平川祐弘先生の

“昭和の戦後史 渡邉一夫と竹山道雄”

 は、戦前、敗戦直後の知の巨人の交流と、彼らへの批判や評価をしながら、時代の空気を伝えてくれます。

■月刊Hanada 2016年9月号「中国は本気だ!」
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=B01GV0A16U

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