矢口真里の生告白を報じたNTV「ミヤネ屋」に呆れます。芸能界ってつくづく甘いんだなあと。「迷惑を掛けていない」と宮根誠司は庇います。スポンサーはじめ、関係者もろもろに、少なくとも元亭主の中村昌也に大迷惑をかけています。
それは本人同士のことだから部外者が、とは一見正論ですが、結婚式を公開し、新婚生活をネタにしていたのですから、あまりにも都合の良いポジションチェンジです。さらに宮根は
「犯罪を犯したわけではない」
とも。これはホリエモンや村上ファンドと同じ。道義的責任や、社会騒乱に対して頭を下げるのは、日本社会の特徴で、この時ばかりは「アメリカン」になれというのでしょうか。
さらに「芸能人の優しい先輩」の登場にいたって吐き気がし、電源を落としたのですが、それだけではありません。今朝程からずっと「あま〜い」と安達祐実の元旦那の笑えないギャグを思い出すほど、白けてしまうのが
「山下智久さん、書類送検」
容疑者だろ? とは稲垣メンバー以来のジャニーズ報道規制ですが、これを報じる全ての番組が、同情的・・・というよりも、被害者的なコメントで塗り固められ、
「芸能人とプライバシー」
へと話しをすり替えます。
しかし送検書類にある容疑は
「被害者女性の携帯電話を持ち逃げ」
です。六本木で男女トラブルとなり、その様子を撮影していた女性の携帯を取り上げて、持ち去った。外形的には路上強盗です。
罪状は「器物損壊」となったのは、ことを大きくしないための苦肉の策でしょう。実際、被害者との間に和解が成立しており、軽微な被害ですから、書類送検後の不起訴となる流れですが「強盗容疑」でこれは成立しなくなります。
携帯電話を奪われたことへの被害届を提出しており、山下智久が返却したとサラッと触れていますが、別の報道ではマネージャーが警察に届け、警察から被害者に返却となっています。すると「犯行の事実」は明白で、不起訴へつなげる罪名の落としどころが、一定期間、携帯電話の有する機能を損なわせた「器物損壊」という見立てです。
無許可で撮影は芸能人の肖像権を侵害しているというのは本件において別件です。また、「まんだらけ」が「鉄人28号」の万引き犯を、ネット公開すると警告した事件で法律家が得意げに語っていたように、日本では個人が報復する自救行為を厳しく制限しており、山下智久の行為は立派な犯罪です。
度々議論されることですが、芸能人にもプライバシーは認められますが、その容姿や行動を商売道具にし、利益を得ていると考えられ、一般人と同じではないというのが法律業界の通り相場と言われています。
例えばデート中の様子を従業員がツイートすることは認められなくても、公の通りを本人と隠しもせずに歩いていればある程度は仕方がないということです。
東京スポーツや写真週刊誌が報道し、週刊ポストでは「被害者」がコメントしていますが、ここでは「週刊文春」の記事から状況を紹介します。その場に立ち会っていたのは、黒木メイサの旦那 赤西仁と、「ゴメンね青春」で放火魔を演じる錦戸亮、そして山下智久の3人。
“三人が六本木の有名クラブをでてきたところを、路上にいた男性に語りかけられた。この男性は芸能関係の仕事をしているので、三人に挨拶をしたというのですが、酔っていたこともあり、お互いに感情的な言い争いになったそうです(週刊文春 8月14・21日特大号)”
そしてこの様子を男性の連れだった女性が撮影し、山下智久が強奪し、いまに至ります。強盗は、酔った上で見逃される範囲を超えていますし、店内の話しではなく屋外、そこは公共の空間です。
報道時の年齢でも、みなアラサーの立派な大人。しかもぽっと出の人気者ではなく、永らく芸能界の一線で活躍してきた面々がいて、仮に山下智久が奪ったにせよ、それを二人は止めなかったということで、一般的企業においては
「社員の管理責任」
が問われることは必定。赤西仁は黒木メイサとの妊娠結婚で事務所を解雇されていますが、元所属タレントですし、二人は現役のタレントです。
しかし、ジャニーズを批判することなどありません。そして「容疑者」はもちろん、「メンバー」とも呼ばれません。・・・て、あ「NEWS」はすでに脱退してたのですから報道としては「容疑者」でしょうって、ここで失敗に気がつきます。
日本テレビの『news every.』のメインキャスター小山慶一郎氏は「NEWS」の現役メンバー。この事件をどう報じるかを見逃しました。