IT企業の人手不足の正体と移民の勧め

 外交においてはまったく口出すところの見つからない安倍政権。文句をいっているのは中国、韓国、朝日、毎日、東京新聞だけで、世界的視点に立てば少数派です。

 ただし、内政を見ると不可思議なことが多く、むしろ左翼的というか、亡国へと誘う政策が目立ちます。移民受け入れ拡大などその最たるもの。さらにその延長線上でつながる「1億人人口維持」などは、

「日本とはなんだ?」

 という根本に答えていません。

 政府は外国人労働者の受け入れを、2020年の東京五輪開催前までに起こる建設特需への限定的な対策としていますが、人道的に考えれば不可能な民主党的、机上の空論です。

 外国人労働者の受け入れを「移民拡大ではない」と政府は主張しますが、その外国人労働者諸兄が、日本人のパートナーを見つければ現行法下でも合法的に移民となります。

 「じゃぱゆき」さんと呼ばれ、配偶者を見つけて日本人となった元フィリピン人が、子供を叱りつけるシーンなど、我が町足立区では日常風景です。

 あえてフィリピンの国名を挙げましたが、彼女(彼らも。こちらは違法滞在もちらほら)たちは、日本人になったとき「日本流」に馴染もうとします。

 同胞と連絡を取り、フィリピン食材を扱う店に顔を出すのは、ご愛敬というか人間として当然のことですが、そのフレンドリーさは一種の奇跡のように思うことがあるほどです。

 しかし、すべての外国人がそうとは限りません。茨城や静岡にやってきた日系ブラジル人のなかには、ルーツである日本に溶け込めずに帰国するブラジル人もいれば、偏見を怖れるために国名は避けますが、犯罪集団を構成するハーフや帰化人も少なくありません。

 外国人労働者の受け入れを拡大すれば、そうした犯罪者集団が、母国の「同胞」を、制度を利用して受け入れることは充分に想定されます。

 違法でなくとも、一族郎党を呼び寄せることを、人情として止めることはできませんし、中国人女性と結婚したある社長のところには、妻の両親や親族が押しかけ、別の知人男性の事例では、妻の中国遺伝子100%の連れ子が来日し、生活を共にしています。連れ子の少女は日本のアニメは大好きですが、日本語を覚えようともしていません。

 2020年になりました。建設はおわりました。はい、帰ってください。はたしてこれが通じるのでしょうか。それこそ「世界的」に。

 そもそも移民、もとい外国人労働者の受け入れは、建設特需への対応と掲げますが馬鹿げた話しです。政府も日銀も「インフレ」をターゲットとしています。

 いま、実需に即したインフレは起きつつあります。それが土木も含めた建築業界です。にもかかわらず、そこに安い労働力が流入すれば、インフレが抑えられます。

 外国人=安い労働力とするのは、先進国としての傲慢さではなく、技能が低ければ賃金が安くなるからです。しかも永らく続いたデフレ圧力、公共工事削減により、建設現場の単価は低くなっており、ここにきてようやく反転の兆しが見えるようになりましたが、安い労働力が流入すれば、ダンピング競走が再開されるのは火を見るより明らかです。

 ダンピング競争とはゼネコンをはじめとする「大企業」や「官庁」により引き起こされています。元請けが「いくら」と先に「抜く」ので、下請け、孫請けは残ったカスを分け合う構造になっており、それはタクシー業界に似ています。

 タクシードライバーの給与が生活保護費より安いと社会問題にされていましたが、一方でタクシー会社が連鎖倒産したという話しは聞いたことがありません。

 まず、水揚げ(その日の売上)から、タクシー会社が取り分を取る仕組みだからです。建設業界も同じです。なぜ、こちらに踏み込まないのかと言えば、政治は献金や集票によりお世話になっており、それを糾弾する使命を帯びたマスコミはといえば、下請けの制作会社やライターを使い捨てにしているのと同じ構図だからです。

 話を戻せば、安い労働力がはいったことが分かれば、元請けのゼネコンが「取り分」を増やすことでしょう。そしてデフレに逆戻りします。

 たしかに建築業界の人手不足は深刻です。少子化から余っている人材を探す方が困難ですが、一方でこんな事実もあります。

「IT業界は無能でも高級」

 ちょっと語弊が含まれていますが、いまならスマホアプリや、ゲームを提供する会社に潜り込めれば、開発技術がなくても、デザインスキルをもっていなくても、そこそこの給料が保証されています。

 むしろ大切なことは「世渡り」です。批判しているのではありません。

 Web、ブログ、SNS、ガラケーからスマホと、次々と「ネタ」が飛び込むIT業界は、一夜にして急成長も夢ではなく、成功例の多さから、多少の失敗を気に留めている暇がありません。報道されないだけで、コロプラやミクシィーが誇る栄華に香るパヒュームは、死屍累々の腐臭の上澄みと言えます。

 それではITは日本が世界に誇る基幹産業になるか。
 残念ながら不可能でしょう。

 IT業界も人手不足が恒常化しており、業界に潜り込むことはさして難しいことではありません。「世渡り」に自信があるなら、学歴不問はともかくとして、スキル不要といっても過言ではありません。

 なぜなら、事業規模だけはすぐに大きくなるので、人数は確かに足りなくなります。ところが採用した人材を育てるノウハウを持っていないので戦力化ができず、むしろ世渡りに長けた人材ばかりが集うことにより、開発という実務が追いつかず、構造的な人手不足が起こっているのです。

 いまだにプログラムソースに手を加える、Facebookのマークザッカーバーグや、グーグルのマッドサイエンティストとのちがいです。

 マイクロソフト、アップル、ヤフー、グーグル、ツイッター、フェイスブック。みな独創的な発想で、プラットフォーム開発しそれを抑えています。

 日本生まれと喧伝される「LINE」は韓国系企業で、その開発も韓国人リーダーの指揮により、そもそも韓国ライバル企業「カカオトーク」を下敷きにしており、「東日本大震災をきっかけに」というエピソードを嘘とは言いませんが、盛っているのが事実であるのは、開発時系列に無理があるからです。

 するとLINEは韓国企業で、日本発ではありません。

 端的に言えば「スマホアプリバブル」です。近々破裂することでしょう。過去のバブルと違い、実態のある会社が多いことが救いですが、残念ながらIT業界で食べていくスキルを持たない社員が沢山いることは事実です。

 日本は有史以来、奴隷制を持たない国です。売春婦を性奴隷と職歴偽装するのは論外として、職業選択の自由があり、選択肢を左右するひとつが「金」であることは異論がないでしょう。ちなみに奴隷とは労働対価も、身分保障も、人生の選択権を持たない人を指します。労働対価とは「軍票」か「ビットコイン」かは問いません。

 IT業界では人が余っている・・・正確には無能な、いや不向きな若者が溢れています。IT業界の人手不足とは優秀なエンジニア不足というのが正確です。

 顕在化しないのは、バブルに浮かれるスポンサーが、ありもしない未来に投資しているからです。IT業界で言う「マネタイズ」とは「収益化」です。実際の所、渋谷や六本木の、繁華街から裏通りに一本はいったあたりで、小石を投げれば利益の出ていないWebアプリの開発者にぶつかることでしょう。

 一方、建築業界では未曾有の人手不足です。こちらはガチの実需です。市場に任せていれば、しばらくもせず、建築系の人件費はうなぎ登りにあがり、IT系無能派のそれを上回ることでしょう。

 IT系は無能であっても、セメント袋を担がせたら日本一の人材もいることでしょう。ドロー曲線をひけなくても、パワーショベルに美しい弧を描かせる若者はいます。

 これはもちろん、極端な事例ですが、市場に委ねていれば労働人口と給与は適正なラインに落ち着いていくということです。

 あるいみ「一攫千金」への期待からIT市場へと流入してきていた資金とは、倍率の高いFXのようなもので博打です。実需が盛り上がれば、必然的に規制されます。端的に言えば「遊ぶ金」が減るからです。

 ところが移民、もとい外国人の受け入れは、市場を歪めます。
 内政において「国家観」が見えない一例です。

 むしろ移民を受け入れるならIT分野に特化すべきです。

 イスラエル、ロシア、インド、中国・・・は微妙ながらも、それでも「トップクラス」の人材を求めるなら、ITであり、本当の意味での外国人の活用を実現できます。

 そして彼ら次世代のリーダーが、日本語に馴染み、日本の文化風習に馴染むことのメリットと、ガテンな外国人の受け入れと比較にしようもないでしょう。

 外交は満点といいました。しかし、内政と連動しての外交です。外交だけを切り出したとき、隣国の「告げ口外交」の別バージョンではないかという不安が首をもたげます。

ブログ村に参加してみました。宜しければ右バナーをクリックしてください→ にほんブログ村 政治ブログ メディア・ジャーナリズムへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください