橋下徹慰安婦発言のネタ元として有名になった秦郁彦氏の著書です。本書から引用された記事は、数多く読んできたのですが、恥ずかしながら改めて原書に当たりました。
端的に言って面白い。
慰安婦についてはもとより、どうして慰安婦がここまで問題化したのかの軌跡を辿ることができます。
とくに騒動の初期の韓国の困惑ぶりが伝わってきます。
日韓基本条約によりすべてが解決しているという建前上、これに反することは国際的信頼を失墜する・・・というか、常識的にできなかった・・・というのが面白い。いま、国際常識を無視して、日本への蛮行を繰り返す韓国とのギャップ。
それを煽ったのが日本人。田嶋陽子さんの名前も発見。
しかし、いまだに吉田清治のような詐話師を信じている人も多く、この問題が日本で生まれ、世界に拡がったことを確認する上でも必読の書です。
2段組に分厚さから、一瞬たじろぎますが、淡々と事実を述べていくので、さくさく読めます。
ただし、本書の発刊は1999年。それから14年が経ち、いま著者の懸念が現実となっています。この視点にだけ立てば、橋下徹を弁護したくもなりますが、彼の口の軽さと、カルト宗教的人気獲得法が・・・やっぱり信用できません。今朝の新聞では中山斉彬を粛正しようとしていましたね。
■慰安婦の戦場と性
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4106005654