バグダッドで劇場公開して欲しい

 未成年の匿名報道についての続報。

「死んじまったら更正もクソもない」

ということでした。
読売新聞、テレビ朝日などなど実名報道はそういうスタンスだそ
うです。これも国民の知る権利と、知りたいだろうという欲求を満
たすためだそうです。

・・・日本人の死生観って死んだらみんな神様や仏様になるもの
だと思っていましたから、逆に「悪さ」をしておいて一方的に

「死を選ぶ」

行為は卑怯ものだと。生きて償え。

というものだと思っていたので、たった2カ国の「アジア諸国」
が靖国神社にいちゃもんつけることに、多くの国民が違和感を覚え
て、その流れから愛国心が喚起されているんだと思っていました。

ところがメディアでは生きている間の未成年は、それが極悪非道
の殺人鬼でも、冷酷無比な鬼畜であっても

「更正の余地がある」

と信じて人権を守り、死んでしまえば墓を暴いて鞭を打つのです。
死者に対する扱いは中華思想です。

・・・なんだか見えてきません?
日本のメディアがどこの思想に毒されているか。

思想とは突き詰めれば死生観なのです。やれやれ。

私は犯人が死ねば全て解決すると思いませんが、しかし、生きて
いる間は匿名で、死んじまったらか晒すというやり方に品格を感じ
ません。

そして生きている犯人だからこそ知りたいと思うのであって、
死んだ犯人の名前や顔なんて知りたくもありません。遺影に見えま
すしね。

振る舞いのや言葉、表現から漏れ伝わることがあります。
少なくとも山口の同級生殺しで実名報道をしたところは、そうい
う考えだということです。週刊新潮は自殺の報が入る前に実名報道
していたので別扱いです。

本日、日本時間では今夜ですが、あのアメリカ同時多発テロが
5年前に起こりました。5年前のこの日、私は退職届をだしており
溜まりにたまった代休と有給を消化するために、9月はまるまる
お休み状態で独立の準備を進めておりました。溜まっていた代休が
あまりに多かったので、有給はかなり残る計算だったのですが、
致し方ありません。

夜のニュースでまるでハリウッド映画の娯楽対策のような荒唐無
稽な映像が流れます。

「これが事実だ」

と理解するのに要した時間は約1分。

「・・・戦争になる」

独立に向かい、湧き出る不安を一つ一つ潰しながらいた時期でし
たので、足下の階段が崩れ落ちるかのような不安を感じたものです。

ほぼ徹夜でニュースとネットをチェックしたことを思い出します。

テロは憎むべき行為で、しかし同時に私たちはそんな時代に生き
てしまっています。

5年前、何が起き、今、何をするべきなのか。

と、考えるのに最適な今日、「新聞休刊日」。

速報性でラジオ、テレビに追い抜かれ、インターネットでも巻き
返すことが難しい新聞の使命は、一つの出来事を多角的に検証した
り、事件や自己の概要をまとめて読者に届けることにおいて、
他の媒体にない存在価値を発揮しています。今の時代特に。

暴君ナベツネの「ツネの一声」で組まれた戦争特集は、暴君の
思想から読売新聞の左傾化に拍車をかけたとは言え、新聞だから
できた企画です。

ところが今日のこの日が休刊日。

まだ新聞社は自分たちの媒体こそが「ニュースを届ける」ものだと
存在意義を尊大に受け止めているのかも知れません。

速報だけなら新聞を選ばないんですがね。
だから、ニュースの裏側や多角的に捉えることを必要としない人
の中は

「ニュースはネットで」
「RSSリーダーで情報収集」

が当たりまえのスタイルになってきているんですよ。

しかし、これは新作「Web2.0が殺すもの」で、指摘しているので
すが、ネットでの情報収集は知識を狭めるので万能ではなく、逆に
情報収集能力を低下させるんですよ。

だから新聞にも、新聞だからこその役割が求められているのですが。
新聞の進んでいる姿が、往年の青春スターがいつまでも学生の役を
演じているように見えて仕方がありません。

そのアメリカ同時多発テロを描いた映画

「ワールド・トレード・センター」

の試写会に行って来ました。
私は余程でない限り、スタッフロールの最後まで見てから席を立つ
のですが、この映画はスタッフロールがでる前に席を立ちました。

理由は簡単。

「ムナクソが悪」

かったからです。
上品な言い方に訳すると

「激怒した」

のです・・・上品じゃないですね。

まぁ見たい人もいるでしょうから、詳細は語りませんし、受け取
り方は人それぞれですので差し控えますが、一言で言うなら

「プロパガンダ映画」

です。
米軍が世界中に飛び散るのを、イラクに軍を送るのを正当化する
ためのプロパガンダです。

アメリカ人は喜ぶかも知れませんね。

「海兵隊は国民を守るものだ」

そうです。この台詞で全てが繋がりました。
  実話を基にしているところもプロパガンダとしては最適な下敷き
です。

是非、バグダッドで劇場公開して欲しいと願います。

あえて嫌みな毒舌で評するなら

「寝てるだけでいいギャラ貰ったな。ニコラス・ケイジ」

といったところ。

神がかったシーンがでてくるのはキリスト教とイスラム教の対立
に対して、キリストは助けてくれるという隠喩かも知れません。

独立の時期と重なったことから、非常に印象深い事件ですが、
これすらも利用するアメリカの巧みな広報戦略には頭が下がります。

■MSNエンターテーメントより
http://event.entertainment.msn.co.jp/wtc/

題材が題材だけに無理して時間を作って見に行っただけに、
余計に腹が立っております。

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