知人の民主党支持者などは、民主党内の右派主導による政権交代
と、その先の再編成に期待していたわけですが、現実問題選挙に
勝ってこその国会議員ですから、極左勢力の支持母体の票を無視す
ることなどできず、当初から無理だといっていたことです。
この知人はそれならば、政界再編が起こるだろう、すなわち
右派・・・というか、心あるものなら理不尽な政策の不一致に
耐えられるはずがないというのです。
そこでわたしは答えます。
「権力は蜜の味。手にした権力は手放しませんよ」
わたしの予言があたったと自慢したいのではありません。むしろ
予言は外れました。民主党に票を投じた多くの方がこう思っている
ことでしょう。
「こんなはずじゃなかった」
そう、わたしも思うのです。加えるのなら
「ここまでひどいとは」
端的に言えば「どうどうと嘘をつく」。
これを左派流に翻訳すれば
「理論武装」や「解釈の違い」
ろなるのでしょう。そして権力はウソを正当化します。
もちろん、心の中だけで他人は認めませんが、
「最高権力者たるおいらの決断はすべてに優先する」
というロジックが生まれるのです。権力に謙虚ならば自戒もある
のでしょうが、民意というお墨付きを拠り所として横暴になるの
です。そしてウソが大量生産されています。
最新のウソは「近いうちに」。衆院解散についての時期について。
近いうちは近いうちであって、それ以上でもそれ以下でもない。
言葉遊びはそれで結構ですが、まともな大人がこの説明になっと
くできることはないでしょう。もちろん、解散権は首相のもので
事前に公開する必要はありませんが、党首会談でしたであろう
某かの約束までしていないとたばかります。
これについては谷垣さんも論外です。
それはつまり民主党とはこういう党・・・いや、あえて他の
民主党員は見逃したとしても
「民主党の代表は嘘つき」
ということはルーピー以来の伝染病で、罹患患者を前にした
のですから、嘘つきという事実を踏まえて交渉に当たらなけれ
ばならないことを忘れていたからです。
「最低でも県外」
は、まだ野党時代の甘言だから見逃してあげましょう。
一国の首相になったのに
「トラスト・ミー」
とアメリカ大統領に嘘をつきました。
ちなみに「国民が聞く耳を持たなくなった」とは正しい自己
分析です。嘘つきに貸す耳はありません。
つづいてペテン師の「一定の目処」。
ペテン師に嘘つきとは、たぶん称号でしょう。
そしてドジョウの「近いうち」。
つまり、民主党代表の発言は
「何時何分何十秒。地球が何回まわった日」
レベルでの差し替えできない具体的な言質を取らなければ
ならないのです。そうしなければ都合良く事実を解釈して、
悪びれもしません。政治的手法と呼ぶには、あまりにも
「舌先三寸」
な軽薄さがみなに共通するのです。
だから、それにまんまと騙される谷垣自民党総裁が悪いと
断じます。詐欺師にお金を預けて盗まれたと騒ぐようなもの。
あるいは
「1000円と書いてつかってね」
と白紙の小切手を事件屋に渡したら
「1000000000円」
と書き込まれたようなものです。事件屋とは各種トラブルに
くびをつっこみ金を巻き上げる人種で、谷垣さんにはマンガ
「極悪がんぼ」を読んで出直して・・・そのまま引退でもして
欲しいものです。
もっとも谷垣総裁の「功績」は認めています。自民党の支持
率を上げはしませんでしたが、下げもしなかった点です。野党
に転落してからも続く、執拗な自民党バッシングのなか、
特徴のない・・・もとい、滲み出る上品な人柄から人格攻撃が
できずに、充分なネガティブキャンペーンがうてなかったこと
で、自民党をこき下ろすことで民主党を持ち上げるという手法
をメディアが使えなかったことは評価すべきでしょう。
ただし、「いざ、決戦」のときに役立つリーダーではない
のでこころが潮時かと。
そして参院に問責決議が出され、国会の空転が始まります。
いよいよ選挙戦を前に自民党バッシングが始まりました。
問責について、特例公債法案の未成立や衆院の格差是正が
おいてけぼりの政局ゲームで、なぜか自民党だけが批判されま
す。自民党に非がないとはいいませんが、「野党第一党として」
や「責任政党として」との批判は、論理の順序が間違っています。
国会運営の責任は政府にあり与党にあるからです。
それとも民主党にはその能力がないから見逃してあげて、
一方の自民党や公明を責める・・・だとするならば、その
半人前の政権与党が自ら任を降りることこそ指摘しなければ
ならないのです。選挙前になるとアンチ自民党芸人が輝いて
見えます。彼らは感情豊かにウソを語ります。自民党にこそ
責任があると。
いやいや、そんな与党を生み出した国民に責任があるの
ですよ。そしていま、その国民が「維新の会」・・・につい
てはまた別の機会に。
その民主党政権がエネルギー政策を仕切ろうとしてます。
与党としての能力がないのに、100年後にまで影響する
エネルギー政策の舵取りを・・・取れるわけが無く、民意に
丸投げして原発ゼロへと傾きつつあります。
そしてここでも「ウソ」が大流行中。伝染病の怖いところは
与野党の区別無く罹患することです。まして片方が、いや
立場の強い与党のウソが常態化すれば、下位に甘んじる野党
のモラルも崩壊します。だからかつての自民党時代はウソが
徹底的に糾弾されたのです。
いま「脱原発依存」という切り口があります。
流通しているニュアンスからは「原発に依存しない」とな
りますが、字面を正しく捉えるならこうなります。
「依存から脱するが、原発そのものは否定しない」
つまりは継続です。で、もう一方の「脱原発」についても
期間や年号を上げているなら実現性を棚に上げて一応の筋は
通ります。しかし、
「ゆるやかに」や「徐々に」
と断っている場合、それは継続と同義です。なぜなら
「いずれウランは枯渇する」
からで長期的に見れば「脱原発」は必然の流れだということ
です。声高に叫ぶことではないのです。
あとはそれが速いか遅いかで、
「原発 or Not原発」
と見せかけるのはウソでしかないのです。
ついでに語らないことによる「結果的なウソ」もあります。
同じく原発問題と絡めて「地球温暖化ガス」について何も語らな
いことなど最たるもの。北極海の氷が溶け温暖化が進んでいるので
はないかといわれているときにです。余談ですが北極海の氷がとけ
ても海面上昇は起こりません。これはロックグラスの縁まで氷と水
をいれたとき、氷が溶けても水が溢れないことから明らかです。
一応、昨日になり脱原発(即時停止)
発表されましたが、お話しになりません。家庭用電気料金が倍になるとはしています。
しかし、業務量電力が上がれば、商品価格に転嫁されるのは当然
でしょうが、これは語りません。
温暖化ガス対策として
「中心市街地へのガソリン車乗り入れ規制・重油ボイラーの原則禁止」
も上げられますが、その中心市街地とはどの境界線を想定して
いるのでしょうか。
というか、温暖化ガスは産業界がもっとも影響を受けるのに、こち
らへの提言はありません。
この国の劣化はくるところまできた・・・とはいえません。
なぜなら先ほど言いかけた「維新の会」がまっているからです。
彼らの代表は「嘘」を武器とするきらいがあり、だとすると
「底が抜ける」
こともまだまだあります。
そういえば「嘘つきは泥棒の始まり」という諺がありましたし、
それを揶揄して「嘘つきは政治家の始まり」というものもありました。
結局こういうことなのでしょうか。
「嘘つきは税金泥棒の始まり」
維新の会も政治家の定数削減をぶちあげましたが、歳費の減額に
ついては触れていませんしね。