宇都宮けんじと日本共産党の脱法的選挙活動

 足立区長選挙、区議選挙ただなかの一昨日、宇都宮けんじ氏が「推薦」として紹介されるチラシが自宅に投函されていました。

「公園からトイレが消える!?」

 と、東スポのような見出しです。結論を述べれば「日本共産党」の選挙目的のチラシですが、巧妙に「脱法」を実現していますが、まずこの見出しを片付けます。

 公園のトイレは汚い。とは足立区ではさほど当てはまりません。毎日のように、丁寧に掃除されているからです。ただし、維持管理費がかかり、このチラシでは「年間30万円」とあります。

 同じくチラシにトイレは「区内330箇所」とあり、それを「200箇所」に減らす、つまり9900万円の公園トイレ管理料を6000万円に圧縮することを「問題」としているのです。

 ご存じない方のために紹介しますと、「田舎」と揶揄される足立区ですが、意外と都会で、コンビニやスーパーマーケットは至る所にあります。

 バカバカしいのですべて指摘しませんが、チラシで「廃止」と騒ぐ公園の側にコンビニや、区役所の出張所など、公的な建物を探すことは容易です。

 費用対効果の話しで、外出時のトイレの世話まで、自治体が負担すべきかどうかの議論で、日本共産党が推薦する「斉藤まりこ」氏は、負担すべき側に立つと言うことでしょう。

 つづけて

「“こども重視”というけれど… 学校がなくなる」

 とありますが、足立区内には現在も69の小学校があり、中学校は37もあります。少子化のなか、この統廃合を「問題」としているのです。

 そこには

「江北・鹿浜地区では統廃合のために、片道45分もかかる通学を小学生に強いています」

 とありますが、「江北」という地名にある小学校は3校あり、「鹿浜」も同じく3校です。土手沿いや、他県との境界を除けば、隣接地に小学校はあり、なにより足立区には「学校選択制度」があります。

 具体的にどの街の小学生かを明記しなければ、学校選択制により自主的に遠い小学校を選んだ可能性を否定しきれません。また、小学校に遠い場所に引っ越してきた世帯なら、それは「選択」したものであり、行政に責任を押しつけるのは理不尽ですが、日本共産党はこうしたことに触れていません。

 チラシは続けて「小中学校の学校給食の無料化」を掲げます。

 これについては、先日の『テレビタックル』で、尾木ママが暴論・珍説を開陳していましたが、ツッコミどころはそこではなく、一食当たりの給食費が666円かかり、出演者が「高い」と文句をいっていたことです。

 給食費については「子供手当」で賄え、無料化は論外ながらもで、足立区の給食費が高いのは「安心安全」の対価です。

 一例を挙げます。

「ミカンの缶詰は国産で」

 と、公立学校に野菜を収めている八百屋は指示されます。外国産ではなく国産、そして品質のよいものを求められ、仮に野菜不足で価格が高騰していても、予算の枠内で納品しなければなりません。

 リクエストを満たし、赤字を回避するには、一定の利幅をとらざろうえないのは、民間企業としては当然のことで、これが給食費に反映されます。それでも区内の八百屋が激減しており、儲かる仕事でないことは明らかです。

 ちなみに街角の金物屋、本屋、文房具店が、なかなか潰れないのは「収め」と呼ばれる、公的機関への納品があるからで、これを完全に自由競争にすれば、行政コストは抑制できますが、地元経済への深刻な打撃となります。どちらを選ぶかは「地方自治」の領分です。

 日本共産党のチラシはB3版で、いわゆる新聞の片面見開きの大きさで、裏面で目に飛び込んでくるのが

「戦争への道 止めるのは今」

“安倍、自民・公明政権は5月中旬に戦争法案を提出しようとしています”

 レッテルを貼り、戦争するのは左翼の得意技ですが、足立区政と戦争を結びつけるのは論理の飛躍どころか、妄想ですら温い指摘ですが、

“憲法9条守れの声を日本共産党の8人に”

 と紙面上半分を結びます。
 紙面下半分になると野望を隠しません。

“日本共産党が7→8に伸びれば願い実現力がグーンとアップ”

 とありますが、改選議席数45で、7が8になっても大勢を動かすことはなく、日本共産党にとっては、「区議の給料」が増えるので、そこから巻き上げる・・・寄付が期待できるので「収入増」となりますが、それ以上の効果はありません。

 そして紙面を普通に読めば、斉藤まりこ氏をはじめとした、日本共産党の候補者への投票を呼びかけているチラシとなり、明白な「選挙違反」です。選挙期間中は「法定ビラ」と呼ばれる制限がかかり、ますがこのチラシは「野良」です。

 が、これで逮捕されることがないのは、引用した文言に明らかです。

「足立区長選挙、および足立区議選挙」

 という文言が一切無い。ことから「そんなつもりじゃなかった」と逃げ切れるという算段です。

 さすが日弁連元会長 宇都宮けんじ氏が推薦するだけのことはあります。これが日本、中国を問わず「共産党」の手口です。

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