ネット選挙解禁か否かという投げかけ

 すっかり「マスゴミ」づいているミヤワキです。

昨日は朝日新聞にコメントを寄せました。

「ネット選挙解禁について」

掲載されたコメントは要約され簡単なものですが、以下の指摘が
採用されたことは嬉しく思います。

「根拠のない情報でもネット上で繰り返せば事実と認識されてしまう」

記事にもあったように「スマイリー菊池」さんの事実無根の噂が
流布して収集がつかなくなることはネットの一面の真実です。

ところがネット関係者でこうした「影」にスポットを当てる人は
希です。いや、いたとすると、今度はこの「影」を漆黒の闇として
恐怖を喧伝する極端な話しをするひとばかりになってしまうのです。

本題に踏み込む前に、こうした光と影として極端な意見ばかりが
流通するのは今週予約が始まった「iPad」の報道が参考になります。

「ITジャーナリスト」

と呼ばれる人(あるいは自称)がメディアに登場します。彼らは
ジャーナリストと名乗りながら利点と可能性しか語りません。その
姿を一般的常識に照らせば「幇間」、あるいは「広報担当」、
優しく表現しても「ファン」です。

一方で番組制作に携わる人間の視点で考えてみましょう。

新商品が発売された→流行らないという識者をスタジオに呼ぶ→
番組が盛り下がる→発売元がスポンサー(広告主)
→営業が呼び出されイヤミ

と、盛り上げる人間しか呼ばれないのです。

その反対は「アンチ」です。ネットでもiPadでも、とにかく
新しいものは人を堕落させるという信仰があり、また、彼らは
長い人生の中で「地位」と「権威」をもっており、とりあえず
発言する機会だけはもっています。

そして光と影が互いを分かちます・・・が、世の中は白と黒の
間には灰色があり、昼と夜には黄昏が横たわっているのです。

ネット選挙解禁にしてもそう。多くは「解禁派」で、ネットに
限定すれば「礼賛派」が幅を効かせます。

今回は朝日新聞掲載記念、ネット選挙解禁について。

ネット選挙解禁か否かという投げかけは

「平和と戦争どっちらがいいか」

という事実上選択肢のない問いかけで、これをもって
是非を問うと本質を見誤ります。例えば、新聞、ラジオ、
そしてテレビと、広く普及した伝達手段を選挙に使うように
なるのは自明です。

つまり「解禁」は既定路線だということです。

ただし、ネットには先ほど述べたように負の面があります。
そしてある程度の予想はつきます。

ならば予想できる範囲内の「ガイドライン」を設けることが
不可欠です。

例えば「ツイッター」での「拡散リツイート」は根拠の示さ
れていない情報を広めることがあります。私自身の経験として
テレビにも出演している著名ジャーナリストが真贋を確認せず
リツイートしたことで「拡散(影響力、反響だけでいえば
ブログでの炎上に似ています)」したのをライブで見ていまし
た。

ほかにもなりすまし、誹謗中傷、スパムなどなど、数え上げ
ればきりがありません。だからといって止めろというのでは
なく、考え得る限りの対策を立てるべきだということです。

するとこんな意見も聞こえてきます。

「時間がない」

夏の参院選挙に間に合わせるためには時間が無く、議論は
そこそこにまずは始めてみなければ(ネット選挙に)進展がない
という主張・・・は鼻で笑ってしまいます。

まるで8月25日の小学生です。夏休みの宿題に追われ、
やっつけ仕事で自由研究を片付けるのと同じです。

いいですか、みなさん。ウィンドウズ95から数えても
インターネットは15年、ITバブルの崩壊からでも10年、
さらにその間に何回の選挙が行われたことでしょう。

「ブログ」からでも3回以上の選挙が行われており、
もっとつきつめていれば、昨年の衆院選挙から1年間の
時間を何に費やしていたのか! と、民間企業なら上司に
怒鳴り散らされていることでしょう。

だから「時間がない」とはこう訳せます。

「仕事をしてこなかった」

・・・これが「いつものこと」と気がつき大きな溜息を
ついてしまいます。

政治屋になってから勉強します! というあれと同じ精神構造
なんでしょうが「時間軸」を当てはめると、世の中の不思議な
ことに沢山気がつきます。

ネット選挙解禁についてもそうです。選挙があることは
前から分かっていたのです。ところがギリギリになって大騒ぎ
します。

「普天間問題」

だって分かっていたことですし、最近民主党支持者、擁護者
が繰り返し唱えるこのお題目もおかしな話しです。

「まだ政権とって半年強。一年も経ってない。拙速すぎる」

・・・民主党って苦節何年で政権奪取したんでしたっけ?

そのあいだ、勉強もせずに自民党の悪口だけ言ってきたので
したら・・・あぁだから迷走しているのかと独り合点。

そして経済も教育も「時間軸」でみると課題が浮かび上がってき
ますが、これはまたいずれ。

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