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    Categories: 教育時事コラム

三鷹女子高生ストーカー殺人とリベンジポルノ

 事件が起これば警察の責任を問い、中韓が理不尽に怒ってみせれば自民党を責めるマスコミ。しかし、それが再犯の土壌になっているということで一筆啓上。

 三鷹ストーカー殺人。というと真実がずれてしまいますが、女優を目指していた女子高生 鈴木沙彩さんが、元恋人の池永チャールストーマス容疑者に自宅前で刺殺されたという事件。ストーカーによる犯罪で、相談していた警察の不備を責める小金稼ぎのコメンテーターばかりですが、ネットの住民の方がこれに関しては真実に迫っています。

 いま、ちょっとした祭り(この表現が不謹慎であることは理解した上でのネット用語)が起きているのが、鈴木沙彩さんと池永チャールストーマス容疑者と思われる二人の写真と動画が実在するということです。どうやら交際期間中のもので、鈴木沙彩さん自身による撮影と、ふたり一緒のものがあるといわれています。

 投稿したのは池永チャールストーマス容疑者。殺害後にアップロードしたものもあり、時系列で事実関係を追えば「リベンジポルノ」と呼ばれるものだったのです。「リベンジポルノ」とは、交際が終わった後、二人のそういった写真を各種サイトに投稿する嫌がらせです。本稿の趣旨はそこにないので言葉を濁していますが、ネット上を流通しているのはそういうデータです。ドレとナニとは伝えませんが、わたしが確認しているものもあります。

 そして警察が守り切れなかった、と責めることが別の被害者を産む土壌になるということです。本件において警察に望むことは、同種の事案においての対策の検討であって、責任追及ではありません。

 なぜか。警察の行動原理のひとつに「民事不介入」があります。公権力を個人間のトラブルに持ち込むのは、思想統制への布石となりかねず、大変危険な行為です。ましてや男女のこと。夫婦喧嘩は犬も食わぬ。いやもちろん、社会秩序の乱れからストーカー対策、DV被害の救済と警察が民事介入することも増えてきています。しかし、どの段階で強権を発動するか事案により異なり自動化などできません。してはなりません。公権力の暴走を許しかねない危険な行為です。

 被害者がどう警察に相談したかは分かりません。また、本人がどこまで保護者に話し、保護者もそれを学校や警察に話したかはわかりません。ここで思い出してください。言葉を選ばなければ死者の尊厳が冒涜されるような写真を撮影した女子高生です。周辺情報からは評判の良いお嬢さん。はてさて、どこまで告白したのでしょうか。

 たんなるつきまといと伝えられて警察はすぐに容疑者の捜索にでることができたでしょうか。警備に当たることができたのか。できません。それを望むなら膨大な警察予算が必要となります。蓋然的な状況を整理するとこうです。

「元彼につきまとわれている。京都在住が三鷹まできている。つき合ったきっかけはネット。でもすでに別れている」

 痴話げんか・・・のレベルは超えている、しかし犯罪と踏み込む事態は起きていない。だから、警告で牽制して、手続きを進める。事件の20分前に三鷹警察署は被害者へ、安否確認のために電話を入れています。これ以上、何ができるのでしょうか。

 しかし、です。被害者のあられのない姿を自ら撮影し、池永チャールストーマス容疑者へ送信したものと見られるあられのない姿の写真は、その前に流出していたと見られています。そして、この事実を被害者が警察に告げいれば、適切な罪状はわかりませんが脅迫や強要には該当するでしょうから、すぐに警察も動いたのではないでしょうか。つまり、被害者は被害のすべてを語っていなかった・・・もちろん、少女にとって言いづらい、言えないことですが・・・としたら、その切迫した状況を警察に理解しろというの無茶です。

 ネットで知り合った人とつき合う。これは大人でも大変危険な行為です。なぜならどこの誰とも繋がりのない人なのですから。誰かとのつながりとは人品の担保なのです。ネット上の知人友人ほど不確かなものはありません。とはいえ、それを否定はしません。ただし、自己責任でありリスクを伴うと自覚しなければならないということで、少女にそれを持てと言いたいが、現実的には困難です。

 つまりこの悲劇を繰り返さないためには、ストーカーと警察を責めるところにありません。ネットでの出会いは危険だと啓発することです。

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