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日本政府は総力を上げて安田純平氏救出のために動くべきである理由

 安田純平氏がシリアで拘束されたと、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が発表しました。日本政府は慎重な姿勢、そりゃ当然です。ご存知の方も多いでしょうが、安田純平氏は「イラク三馬鹿拘束」を取材に出掛け、ミイラ取りがミイラになった人物。

 「自己責任論」がネット界隈では流通していますし、彼は日頃、政府批判に余念が無く、いま風にいうなら「パヨク」な活動をしていたので、反対勢力からは、そのようなコメントが相次いでいます。

 なかには「自己責任だから放置」という声もありますが、仮に安倍政権の打倒を掲げていようが、日本人である以上、安倍政権、日本政府には救出に向けた最大限の努力が求められます。もちろん、行為は自己責任でアリ、これは後藤健二氏のときも主張しましたが、自己責任と非難するのは、彼らが無事に日本の土を踏んでからの話しです。

 先の「記者団」によると身代金を要求しているとのことですが、テロリストや誘拐犯と「交渉」しないのが国際的な常識。むろん「水面下」は別の世界の話しながら、表向きに何ができるかといえば、「情報収集」のために現地への派兵、もとい当該スタッフの派遣ぐらいです。

 インテリジェンス、情報戦や諜報戦の世界では、情報は等価交換。カウンターパートと呼ばれる、「交渉担当者」も同じく。文官には文官、ミリタリーはミリタリー。

 しかし、諸説あるとは言え、練度も装備も、自衛隊はそれなりに「強い」とされていますが、いかんせん、このインテリジェンス分野において、自衛隊は周回遅れであるのは、海外に出向いての情報収集が、いままでの任務にはなかったからです。

 同じくこちらも「水面下」はともかくで、そしてインテリジェンスも「水面下」ながら、そもそも論での体制がなく、特定秘密保護法を筆頭に、いま、その体制を構築中。

 ならば、安田純平氏は見殺しか。

 いや、精一杯の努力をしていると信じたい。同時に、こんな時にわずかながらも期待を寄せることができるのは「同盟国」であり、すなわち「集団的自衛権」に連結します。あるいはトルコをはじめとした周辺国の「協力」を取り付けたいところですが、日本に友好的な国であっても「タダ」という訳にいきません。

 有形無形、有償無償の見返りは必要で、一方でそれがISと敵対する国(ばかりですが)だったときに、

「ISを刺激したから日本が標的になった」
「お金に色はない、人道的支援などまやかしだ」

 という批判が大好きな、パヨク勢力は果たして何を叫ぶのか。

 ともかく、日本政府が国際常識に沿った上で、「全力」を尽くすことは、中長期においては国益に適うことであり、そして無事奪還に成功したならば、これほどめでたいことはありませんし、そう願っております。

 いやはや、同胞の無事の帰国を祈りつつ、パヨク勢力の動向から目が離せない年末になりそうです。

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