週刊ポスト取材の舞台裏、ちらり公開

 週刊ポストに限らず「取材」を受ける際の「大人」の作法を。
もちろん、タレントさんや、同様の営業施策をとっている識者は
「露出」することに価値があるのでこんなことは不用ですが、
ポリシーや立場があるのなら覚えておいて損はしないかと。

・・・ここまで書いて、これは「Web担当者Forum」での
ネタにすることにしたので、今回は「予告編」として、週刊ポスト
からの取材依頼への私の返信メールを紹介します。「個人情報」に
類するところと、あからさまな誤字脱字の類は「編集」している点
はご勘弁を。

■これより

取材内容についていくつか私見を。

まず「ブーム」の定義が私には疑問で、非IT、非メディア業界に
おいての認知度はようやく最近になって高まってきましたが、それは
既存メディアの影響が大で、それでは「やる」かといえば、見知らぬ
誰かとのコミュニケーションを楽しむのは日本人的な感性に馴染まず
知り合いの主婦の台詞にすべてが集約されているように感じます。

「何が楽しいの」

一方で、「はまる主婦(とは限りませんが)」の報道もありますが
これは「BBS」「チャット」「ブログ」と新しいネットツールが
登場する度に「はまる」人間がフィーチャーされてきたことの焼き直しです。

そして●●さんからの取材企画の冒頭にあった

「従来のビジネスモデルを変えるツール」

というのはIT業界の「悪弊」で、ウィンドウズブームからこのかた
ずっと言われてきたことです。それぞれ、「グーグル」「web2.0」
「ブログ」「セカンドライフ」「SNS(ミクシィ)」と主語を変える
だけで「ツイッター」でもそのまま使えます。

理由を端的に述べればこうです。

「一般人はそんなに暇じゃない」

ツイッターはタイムラインに「流れる」文字を刹那に追わなければならず
過ぎ去った文字は気にしなくてもいいという「お約束」がありますが、
日本人的に「仲間の会話」は気になるもので、つい過去のタイムラインを
追いかけてしまいます。しかし、これを「毎日」つづけるのは不可能です。

そして私が定義する「一般人」とは、24時間365日(に近いほど)
タイムラインと睨めっこできる職種、職業の人間ではありません。

トラックドライバーも保母さんも土方も外回りの営業マンも無理です。
商談中に

「商談なう」「クライアントに怒られたなう」

とやって、ニコニコ笑う取引先は皆無でしょう。

依存についても・・・どのツールでも同じですが、私がざっくりと
追いかけたところ新聞記者、雑誌編集者にその傾向が強いですね。

どちらかといえば「裏方」だった人が、その素性をちらりと晒すことで
多くのフォロワーと励ましのリツイートが寄せられ、リアルから現実逃避
するかのようにツイートをくりかえし、こう締めくくります。

「原稿が上がらない」

・・・呟く暇があるなら・・・と突っ込みをいれないのはネットの中の
暖かくも無責任な「つながり」からです。

一般人につきまして「楽しむ程度」ならご自由にですが、あまり語られ
ないのがツイッターは「ネットリテラシー」と「メディアリテラシー」を
要求されるツールだと言うことに注意が必要です。

返信不用、過去は追わないという「ツイッター」のひとつのルールが
ありますが、実際に興味が湧けば追いたくなるもので、その時にすべての
話題を追うには「ネットリテラシー」が不可欠になります。

まだツイッターを「ソーシャルフィルター」として、特定のキーワードの
頻出具合や、参考意見を拝聴したい著名人をフォローすることで、新聞や
テレビを越えるなどと喧伝するものもいますが、メディアリテラシーがあって
コソの話しで大変危険です。

私も著名ジャーナリストの「つぶやき」を追っていますが、彼らの
主張は検察批判や陰謀論がどこかに匂ういつもの論調ですが、それらの
「根拠」や「論拠」が示されることは希で、穿った見方をすれば

「思いこみ」

の可能性も捨てきれない(これは彼らの「批判」を信じるのならば
論拠の示されない彼らの話も批判精神を以て聞くべきだという逆説的な
証明)ことを、一般の方がどこまで「自己責任」として理解している
かが棚上げにされているのです。

長々となってしまい申し訳ございません。

ツイッターは道具のひとつで、「発信チャネル」がひとつ増えたに過ぎない
のですが、あまりの無責任な「礼賛」に閉口しています。

ちなみにネットの著名通販企業はみな乗り出しており、それは
「発信チャネル」としてみたときに大正解です。

ところで「Iza!」のブログからお越し頂いたようですが、
どの記事をお読みいただき、ご興味をお持ちいただいたのでしょうか。
(※筆者注:アクセス解析で判明)

お手すきのときにでも教えていただければ幸いです。

■以上

と、互いの時間を無駄にしないように、企画意図に合っているかを
確認します。全く無名のどこかの馬の骨以前のころからこうしています。

商売柄「企画屋」という視点でみる習性でしょうかね。

だからメール後に断られることもあり、先日もテレビ朝日の某番組から
オファーがありましたが「企画意図」を推察するにちょっと違うのではと
考え、映像を自主的にケータイで撮影して、ユーチューブに投げて確認し
てもらったところ、

「どうも違うようなので」

となりました。
いい大人が時間を割くわけですから。マスコミだってお仕事ですから、
同じく「仕事人」の立場に立てば、協力できること、無駄なことの

「仕分け」

は取材を受ける側にも必要・・・と、私は考えます。

 

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