坂の上の雲(文庫本5巻)

 203高地が鍵だと気がついたのは海軍だったとあります。
こんな時でも縦割り行政なのかと陸軍は軽んじます。
ただし優しい目で見るならば「職業意識」です。
そして近所の氷川神社などに顕彰碑に名前が刻まれたかと思うと
やはり考えるものがあります。

私は亡父から「日本海決戦」での日本海軍の奇跡のような勝利を
見てきたかのように何度も聞かされました。昭和19年生まれだっ
た父が見てきたわけではないのですが、戦争帰りの大人は多く
そこから聞いたのか戦争映画の影響かはしりませんが、そんなもの
だと思っていました。

しかし本巻にて敵将のロジェストウィンスキー提督への同情を
禁じ得ません。奇跡は奇跡として突如現れるものではなく、
いくつもの必然の積み重ねの結果論なのだと。

日英同盟。教科書で習ったこの同盟がロシアの行く手を阻みます。

日本国民とすれば歓迎すべきことですが、この「補給路」という
概念は後に大東亜戦争への布石となることをページをめくりながら
考え、めくる手が少し重くなります。

そして203高地を制した陸軍は決戦へと北進します。

■坂の上の雲(文庫本5巻)
http://www.as-mode.com/check.cgi?Code=4167105802

ブログ村に参加してみました。宜しければ右バナーをクリックしてください→ にほんブログ村 政治ブログ メディア・ジャーナリズムへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください